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【ネタバレあり】仮面ライダーアマゾンズの感想 前編

仮面ライダーアマゾンズのシーズン1,2を見終わったので感想を書き留めておきまーす!

長いので2つに分けます


恒例の注意事項

・下記の文章はあくまで一個人の「感想」であり「評価」ではない

・ネタバレありというかネタバレしかない

以上ご留意いただきたく

誤字脱字気づいたことあったら追記修正するかも

 

 

 

 


全体を見終わったざっくり感想としては、「『生きる』というのはどういうことか」ということを、「アマゾン」という架空の生物に置き換えて問いかけるヘビィな内容だったかなと

テーマがテーマなので作中でハッキリ答えが出るものでもなく、「悪いやつが倒されてハイ終わり」なんてスッキリする展開もない(むしろ元凶の方がしぶとく生き延びてる…会長とか…w)という…

見終わってからもひたすら悶々と巻き起こった悲劇について考え続けてしまうような、まさに爪痕を残す作品だったと思う


数年前の作品だし、小難しい解説・解釈は他のファンの方がもうさんざん書いてらっしゃると思うので、わたしは各キャラクターへの所感と「アマゾン」という存在についての個人的な想いをとりとめもなく書きつらねていきますよ

 

 

では前半は登場キャラクター編!

完全に視聴した人向けなので細かい説明はないしネタバレだらけだよ!ごめんね!


・シーズン1からのキャラ

悠…主人公その1。アマゾン細胞に人間の遺伝子を組み込まれた出自を持ち、「自分は人間か、アマゾンか」という相反する2つの存在の間で揺れ動く「異形系主人公」ど真ん中のお坊ちゃん。自分の勝手な考えで守るもの倒すものを決める姿勢を説教するマコさんに対して言った「全部に…同じ気持ちなんて持てないですよ…。それ、悪いことですか?」という台詞が悠を象徴する台詞。快楽殺人をしてる人間を見れば怒りが湧く。たとえアマゾンでも悲しみに涙を流していれば同情してしまう。仁のように腹を括って生きるキャラはもちろんカッコいい。でも大半の人間はそんな簡単に目の前の命を割り切れない。そういう意味では悠は普通の人間寄りの気持ちを持った存在。でも悠の怖い所はそういう「(悪意のある言い方をすれば)身勝手」な意思を貫けるだけの強さが見についてしまったということ。シーズン2のラストで美月から「生きて」と願いを託されたことが人類にとって凶と出るか吉と出るか。


仁…主人公その2であり元凶その1。アル中ヒモニートおじさん…なんか文字にするとひでぇな。でも最初から最後まで自分の覚悟を貫いたのは何気にこの人だけ。飄々と淡々とアマゾンを殺し続けた仁が、トラロックの雨に打たれながら本音を吐露したシーンが印象的。シーズン2ではヒモニートから住所不定無職のアマゾン絶対殺すマンに変身。両目を潰されるわ七羽さんを不本意に傷つけてしまうわ生まれてきた子供を殺さなければならないわ…もうふんだりけったりもいいとこで、脚本書いた人はどんだけ仁さんをいじめたいんや…。…なんて思ったりもするけど、これはアマゾンという存在を生み出してしまったツケを自分の手で払っているだけ。七羽さんや千翼を手に掛けた時の仁の感情は常人には計り知れないものがあるけど、これが仁に対する「罰」でもあったのである…。


駆除班のみなさん…「金のためにアマゾンを狩る」方たち。…だったんだけど、マモルや悠たちとの出会いや、バックについている会社の真の正体に迫るにつれ迷いが生じることも。大事な仲間のひとりであるマモちゃんに関してはシーズン2終盤、森の中で追い詰めたときのフクさんの表情が全てを物語っているという感じがして切ない。あと何気にみんな打たれ強い。前原くんは残念だったね。マモちゃんの愛らしい笑顔がもう一度見たかったよ。大滝くんのこともたまには思い出してあげてください。


美月…悠が大事で大事で大事なので訓練して4Cに入っちゃったお嬢様。シーズン1では悠に対して「籠の中の鳥」のような歪んだ愛情を示しつつストーキングしたりもしました。え?してない?シーズン2では精神面も肉体面も成長して、悠に正面から向き合うために「戦う選択肢」を選び何度も悠の前に現れる。けどやっぱ圧烈弾は撃てませんでしたーッ!人間と悠を繋ぐ楔のような存在。


七羽さん…七羽さんはなんでもまるっとお見通しだ!…食にうるさい中年を住まわせてあげたり、少年少女を自宅に招いてお悩み相談をしてあげたりする面倒見の良いお姉さん。ただし怒るとめっちゃ怖い。千翼を妊娠してからは、この先起こるであろう悲劇を予見して色々と準備していた。アマゾンになっても美しい。そして中長距離に強めの隠しボスみたいな感じになった。それでも最期の最期まで仁と千翼に惜しみなく愛を注いだ。


玲華さま…筋金入りのマッドサイエンティストであり元凶その2。悠に固執する様は、母親としての情なんかではなく自分が作り出した最高傑作に対しての執着なだけ。ときどき会長や橘を諌めたりして一応常識人ぶってるのも恐ろしいところ。シーズン2ラストで美月に「自分の手でアマゾンを殺したことある?」と凄まれてショックを受けた顔をしていたけどその後は改心したのか。たぶんしてない。


加納…下半身を失いながらも千翼をパシャってインスタ映えを狙おうとする部下の鑑。嘘です。良い人かどうかは置いといて、めちゃくちゃ有能であり玲華さまに忠義を尽くした部下の鑑だってことは本当。こういう存在感のある脇役が光る作品はいいね。


橘さん…「死体」というのはすでに人間ではなくただの肉塊なので敬意を表する必要などなく、お金儲けのために実験台にするのもやぶさかではないという独特な感性をお持ちのおじさん。玲華さまや会長の所業にドン引きしたりしてるけどお前がやってることも大概やで。シーズン2では千翼にメキョッ!っとされた。でも生きてた。しぶとい。


会長…元凶その3。新たな生態系であるアマゾンたちと人類が殺しあうのを一番楽しく観戦してたおじいちゃん。それを黒崎に「てめぇがアマゾンに喰われても同じようなことがほざけんのか(意訳)」と睨まれても「願ってもない事だ」と不敵に笑って返した。おそらく強がりなんかじゃなく本気。「生きようとするものを止めることはできない」「命あるものが命あるものを脅かすのは自然の摂理」など、ある意味最もアマゾンと人間の命を対等に見ている人物でもある。


・シーズン2からのキャラ

千翼…悲惨な運命に抗おうとした少年。興奮すると腕が増えて阿修羅みたいなめちゃくちゃかっこ良くて強い姿になる。後半の記事でkwsk


イユ…ママやお姉ちゃんが殺されるのを目の当たりにし、父親に片目を繰り抜かれて死亡したあとはシグマタイプのアマゾンとして死体をこき使われ、更にせっかく忘れていたのに殺されたときのトラウマが呼び起こされて、圧烈弾級の衝撃を数時間に渡り受け続けて機能を停止した。…書いてて泣きたくなってきたマジで。この子の人生なんだったの。千翼と共に過ごした最期の時間は尊いものだったんだろうけど、それですべてが帳消しになるほどのものではないと思うのよね。アマゾン細胞が創りだされたが故に起こった悲劇の数々を一身に受けたような悲しい生涯の女の子。


・始さん…みんなのトラウマハゲタカアマゾン。溶原性細胞の恐ろしさ、みんなわかっただるォ!!??と、これでもかというくらい画面を真っ赤にしたおじさん。


・黒崎…なんかどことなく三浦大知に似てない!?…え?三浦違いなの?アンクのお兄ちゃん?へぇ~。いつも頭が痛いお兄さん。嫌なやつと見せかけて良い奴かと思いきやそうでもなかった。でも悪いやつってわけでもない。札森くんと仲良し。


・ヒロキ…プロテイン入りカップラーメンが主食の筋肉バカ。…じゃないほうの赤楚くん。イキりユー○ューバーみたいなことをしてたけどお友達がアマゾンになってしまったことから事件に巻き込まれる。というか首を突っ込む。無鉄砲だけど面倒見が良くて情に厚い。あれ?こいつ主人公じゃね?ちなみにわたしがシーズン2で一番泣いたのは、運命に打ちひしがれて慟哭しながらイユを抱きしめる千翼を見たヒロキの目から涙がこぼれるシーン。あの表情すごく良かった。千翼の嘆き悲しみが痛いほど伝わってくるけど、人間である自分から言えることなんて何もない…みたいな…

 

 

各キャラに対する感想はこんな感じ

「キャラが死ぬから悲しい」んじゃなくて、もう「存在そのものが悲しい」とか「死んでやっと解放された」感が強くて生半可なお涙頂戴じゃないところが本当に好みだった

あと元凶さんたち(「悪役」って言葉はしっくりこないのでこう言う)がみんな信念を曲げないのも良かった

やっぱ世界をめちゃくちゃにする役回りの奴はこうでなくちゃな(ただしフィクションに限る)

 

 

そういえばみなさんはシーズン1と2はどっちの方が好きなんですかね~??

わたし的にシーズン1は上手く話がまとまっててしかもアクションがカッコ良かったし、シーズン2は人間の業をさらに深く掘り下げてて話が面白かったなと思う

ただシーズン2はほんとグロ度と悲劇度上がってしんどかった

イユの家族が惨殺されるシーンは衝撃的だったけど、個人的には耳鼻科でお耳チュボチュボするシーンがマジでキツかったっす

グロいの特別好きなわけじゃないので、ああいうシーンはないに越したことはないんじゃが…あそこまでする必要あったのか…

でもあの演出のおかげ(?)で溶原性細胞がやべーもの(ただの人間がここまで変貌しちゃうんだぞって意味で)だって伝わりましたよね…と思わないとやってられない…w

 

 

アマゾンのみなさんについては後半へ続く!