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好きなものについて書きなぐったメモおきば

【ワンピース】とうとうロブ・ルッチを語りたい

みんな、最近ワンピース読んでますか〜?

長きに渡る連載を経て物語も佳境にさしかかり、エッグヘッド編に入ってからは重要な情報がドバドバ放出されてるからもうウソみたいに全話面白いんだけど…情報多すぎて咀嚼するのに時間がかかるよもうちょい手加減して!(手加減してとは言ってない)

 

で、今回語りたいのが…ワンピースで一番好きなキャラ…ドゥルルルル(ドラムロール)…ジャーン『ロブ・ルッチ』です。わたしが高校生くらいのときにW7/エニエスロビーをやってて、その頃からずっと好きなんだわ。でもあんまり同意されたことない!悔しい!みんなもっとルッチのこと知って⁉再登場ちょい役で撤退かと思いきや予想以上にガッツリ出てるからこれはもう…今しか…語るタイミングなくね?と思い立ったわけです。

各章の中でW7が絵も話も一番好きなのでここも語りたいんじゃが長くなるのでまた今度。ロビンちゃんもアイスバーグもフランキーもCP9も大大大好きなのでほんとに思い入れのある章。泣けるシーン10選とかやったら上位ぜんぶここになっちゃうかも。さて話が脱線し始める(ワンピは無限に話が脱線して困る)前にルッチの好きなとこ語っていこーれっつごー。

 


ルッチの魅力①:まずは顔

いきなり顔の話かよ!?と思いましたか?いきなり顔の話です。だって無視できない要素でしょルッチの魅力を語るうえで。ガレーラにて初登場したときあまりの顔の良さにまずそこで一目惚れしました。それと同時に絶望。おだっち~こんな顔の良いキャラを限定島で登場させるのひどい、この章終わったらもう出てこなくなるやん…おわた…と勝手にショックを受けてました。後に章ボスであることが分かったとき、どれほど嬉しかったかは言うまでもあるまい。ちなみにルッチが敵なのまっっったく予想してなくて普通にめちゃくちゃビックリしたし、カクはもっとビックリした。

顔パーツとバランス整ってる美顔だけど、眉とヒゲ、変な形だよね。ここがおだっちのキャラデザの好きなところで、ただ綺麗なだけだと目が滑るからあえてズラしを入れることで目に止まるデザインにしてる。いわゆる「マイナスのデザイン」というやつ。でもズラしを入れてるのにかっこ良く描けるのがスゲ〜〜〜。これの真骨頂がマルコだと思います。

W7編は「フランキー加入とメリー離脱という主軸だけが決まってて、誰が裏切り者かは描きながら決めた(意訳)」って聞いたことがあるんだけど、そうだとしたらおだっちもルッチのデザイン自分で気に入ってたってことかね?うれし〜!と思って本人のコメント確認したら「ハトを乗せた変な奴」呼ばわりでたいそう笑った。採用理由:「変だから」は笑う。

 

ルッチの魅力②:ハットリの存在

そう、ルッチは肩にハトを乗せた変なやつなのです。自分の衣装に合わせ毎回お召し変えするくらいには仲良しで、ハットリもルッチを心配したり、重症から目が覚めたところ嬉しそうに話しかけて(?)いたりと、かなり懐いている様子。

しかしですよ、改めて考えるとあの冷酷残忍マンが任務のためとはいえ5年間「腹話術でしか他人と喋らない変な男」で通してたのめちゃくちゃ面白くない?「諜報部員だから素の声をあまり知られないほうが良い」はまぁまぁ納得…いや、他メンバーはフツーに生活してるし、本来あんなキャラ付けする必要ないじゃん…。幼少期からずっと一緒にいるハトをどーしても任務に連れて行きたくて考えた結果だったらほんと面白い。任務開始したら腹話術で喋り始めたときの他メンバーの反応が気になる。ぜったい「!!!!???www!?!、??wwwww」ってなってる。

「殺しができなくてつまんないストレスから誰とも口聞きたくなくて腹話術してた説」もあり、これだったら理由がガキっぽすぎて逆に好き。

 

ルッチの魅力③:お仕事エンジョイ勢

そんなハットリとも過ごした幼少期。出生までは詳しく語られていませんがかなり幼い頃から政府の諜報員としての訓練を重ねていた様子。マザーカルメルのエピソードからして、カリファのようなサラブレッドタイプではなくどこかから拾われてきた子供の可能性もありますね。ここらへんは本筋に関係ないので仮に設定があったとしても表には出てこないでしょう。妄想の余地ですよみなさん。

政府の教育ゆえか生まれ持った性質ゆえか、ルッチは「血と争いを好む」タイプの人間です。ただ血が流れるのを楽しむのではなく、自ら戦いに身を投じるのを好むところに生粋の戦闘狂っぽさを感じる。在野であればそれこそ秩序に楯突く存在としておたずね者コース一直線上ですが、幸いなことに体制側の人間であり汚れ仕事も請け負う闇の諜報員。「"正義"の名のもとに流血沙汰を許可されている」CPはまさに天職

ルッチの仕事へのスタンスとして面白いのが、自身は正義の信念なんてなーんにも持ってないというところ。個人的理由で殺人はしない、愛着のある故郷にいる人は守る、くらいの分別はあっても、基本は自分の嗜好を正当化するために"正義"を掲げているだけ。それは自分自身は地位にも権力にも興味がないという言動にも繋がっている。とにかく権力を傘に着て趣味をエンジョイしたいマンなので、自分が楽しくお仕事できる職場なら上司がバカだろうが外道だろうがどうでもよさげ。…というようにルフィさんとぶつけ合えるような個人の主義主張がなく、未だに名前を呼んでもらったことないどころか覚えてもらってないまである悲しき章ボスです。

ただ、公私混同しているようでしてないのがすごいところ。上からの命令であれば長年平和なつまんねー大工仕事も(ハイクオリティで)こなすし、任務達成のためにバカ過ぎる上司をさり気なくフォローすることもあります。政府の教育の賜物、ほんとプロだよね。えっ、赤犬にちゃんと報告しなかったじゃんて?麦わらを四皇とは認めてない💢から…。

 

ルッチの魅力④:プライド高くて根に持つタイプ

冷酷無比な闇の正義の道具…なルッチですが、エッグヘッドの件でしれっと報告無視してるようなところからも分かるとおり、普通に感情はあります。なんならプライドめっちゃ高いし根に持つタイプです。自分を負かした麦わらはイラつくし、元上司にお礼参りも忘れないし、仲間の裏切りに動揺するし、意外と人間味がある描写が所々でされている。

表紙連載からも分かるとおり、CP9のメンバーは読者が想像する以上に繋がりが深いらしい。この表紙連載ほんと大好き。犬猿(猫犬?)の仲でありながらルッチがぐったりする姿を見て呆然としたような後ろ姿のジャブラ、退院するときに後ろでとっても嬉しそうに飛び跳ねるフクロウとクマドリ、みんなでボーリングに行くシーン…仲間とならボーリングまで行くのか…。あとこの、退院するときにお世話になったお医者さんと素直に握手してるんですよね、ルッチ。アイスバーグさんの有能さやルフィさんの器を認めてたり、このへんの感覚はなんというか、普通のちゃんとした人と同じだよねっていう。

スパンダムの祝杯の誘いは断るのに、その後わざわざカクとカリファとワイン開けてニコニコなの仲良くて笑う。なんだか仲間というより家族みたいな空気を感じるんだよなぁ???CP9のみんな、罵りあったり頭にきたり呆れたりしても、いざ困ったら助け合うでしょ当然、みたいなところが…。幼い頃から厳しい訓練を一緒にこなしてきた間柄だしね。みんなプロなので任務に支障をきたすような甘さはないと思いますが、彼らなりに"絆"のようなものはあるのでしょう。それをベタベタ表に出してこない(作品的に必要ない描写だし)のが、逆に諜報員という仕事の悲喜を感じてええなぁと思う。

余談ですが、CP9連載で一番好きなシーンはカリファが女の子からお花を受け取っているところ。あのワンシーンだけで色々と察することができてマジ大好き。カリファ本編にももっと出しておねがい。

 

ルッチの魅力⑤:スピード系体術キャラはシンプルで良き

アラバスタ(スナスナ)・空島(ゴロゴロ)と、驚異的な強さだったロギアの大ボス続きのところにゾオン系のボスとして登場。あっ、オヤビン。 当時はまだ「ゾオン系(笑)」みたいな扱いだったにも関わらずしっかりルフィを苦戦させた要因がスピード特化のモデル豹と「六式」ですね。これね〜、六式の設定を出すタイミングうまいなと思う。ここより前だと強すぎるし、ここより後だとしばらく見栄えしない戦闘技術だもんね。覇気が出てきてからはまたメインウェポンにできるようになったけど。

そんな六式使いのゾオン系ボスであるルッチ、ルフィさんのギア2/3お披露目の相手として存分にやられ役となってくれます。「能力による"身体強化"」の相手として純粋に身体能力が優れてるキャラが相手になるのはうまいよな〜。特に"スピード系"なのが良い。

ルッチは悪魔の実を選んで食べたんですかね?それとも食べたのがたまたま豹だったのかな?「お〜ネコ科の猛獣ええやん六式とも相性いいし😁」で食べたのか、食べてから「えぇ〜ロギアじゃないん?💦まぁ鍛えれば強いし良いか」となったのか気になる。前者と後者で、カクカリファに言った「どんな能力でも使い方次第だし弱くはならない」の意味がだいぶ変わってくるじゃん。どうなんですか?気になるよい!

エッグヘッドでの再戦、アニメだと覚醒前のバトルが挟まれてて大歓喜。わしゃあ能力バトルも好きだけど、こういう殴り合いが好きなんじゃあ。そしてニカルフィにニヤつく悪〜い笑顔さいこう!!覚醒フォルムさいこう!!四足歩行さいこう!!ネコネコしいしなやかな身体捌きとってもさいこう!!ありがとうアニメスタッフ!!

 

 

ルッチの味わい深い台詞集

「五年住んだが…こんな島にゃあ… 名残り惜しむ情もわかねェ…」

いつになったら血を見られるんだおれは…とイラつきながら過ごしたであろう五年間。他三人はなんかちょっと情わいてね?お前ら分かってるよな?任務終わったんだからな?と釘さす含みも感じる。そして、「場合によっては自分にちゃんと"情"がある」と分かっている台詞。

 

「何もかも半端なお前に 「CP9」は務まらん 「六式」揃ってこその「超人」だ 坊や……」

幼馴染ズには甘いところもあるが新入りの若造には厳しいルッチ。おれら六式極めたのCP9だぞというプライドの現れでもある。そして自分の所属する組織への忠誠心は高いことから、ネロが任務を忘れて感情的に行動しようとしたことを「半端」と表現しているのだろう。「坊や」という言葉選びに、隙あらば煽ったろうというワンピボスあるあるが感じられますね。

 

「世の中には…… 死んだ方が人の為になるという 不幸な星の下に生まれる人間もいるもんだ……」

ここから始まる一連の台詞。よくもそんな言い方しやがってと読者の怒りのボルテージをアゲアゲにする怒涛の煽り。その後ロビンちゃんに拒絶されて動揺するサンジを見てめっちゃ良い笑顔してるあたり、完全に意地悪で言ってるので性格が悪い。しかしロビンちゃんの境遇が「不幸」であると理解する情緒はある。同情はしても、任務遂行に罪悪感はないのが諜報員のプロなんだわ。

 

「フクロウを倒せたのは見事だ お前も充分 超人の域にいる」

スパイにしてはおっちょこちょいすぎるフクロウ(とクマドリ)も、実力的にはちゃんとCP9の仲間として認めているらしい。ネロにはあんなに厳しかったのに、暗殺計画をバラすフクロウは許すの!?甘ッ!!

 

「なかなかのボスの器… どっかのバカに聞かせてやりたいもんだ」

任務内容に殺しが含まれていればだいたいのことは我慢するが、バカの判断ミスや無茶振りに振り回されるのだりぃ〜くらいの表情はときどきしている。保身や出世欲しか頭にないスパンダムバカと比べて、トップの自分が一番身体を張って筋も通っているルフィさんの人間性は普通に高評価それはそれとして戦ってて楽しいし任務だから殺すねするのがルッチである。

 

「望むところだ!! いの一番に殺したいのは 貴様だからな 麦わらァ!!!」

再戦後、ルフィさんに煽られてついつい大きい声を出してしまった場面。エッグヘッドは状況が状況なので大声を出すシーンが多い。クールなやつが慌てたり動揺して怒鳴っちゃう展開、意外な一面が見られたりするから好き。この後「お前倒したら仲間も全員やったるからな💢」みたいにたたみ掛けていて、やっぱエニエスロビーのことめちゃくちゃ根に持ってるんだなぁと感慨深く(?)なりました。

 

「「四皇」のNo2…!! 殺しがいがある…!!!」

いやもう四皇って言っちゃってるじゃん!?認めてるの隠す気もうないやん!!と笑った台詞。昔はルフィ以外眼中にないくらいの実力差があったけど、こう考えるとゾロもめーっちゃ強くなったよなぁ。エッグヘッドにルッチが来た時点で、「いまや四皇のルフィとやりあえるんか?」て議論されたけど、CP0のトップが四皇倒せちゃったらお話的にマズいんだから倒せるわけがなく、だとしたら実力的には盛っても四皇幹部くらいかな?てことで、ゾロとやりあうのは納得です。飛び六<ルッチ≦大看板くらいのイメージ。でも今回は乱戦だからわかりにくいね。

 

番外編:ナミさんにクッソ嫌われてるルッチ

「イヤー!! 嫌いアイツ まだやめてなかったの!?」

このナミさんすっごい笑った。「あいつ、嫌い!!」じゃなくて「嫌いアイツ」って言い方ほんと好き。ワンピースの台詞まわし好きなんだよな〜、落語好きなのが影響してるのか口語表現がうまいし粋でかっこいい。

「イヤー!!」がいつもの強敵にビビってる感じじゃなくて嫌いな虫に遭遇したときみたいな叫びで、「まだやめてなかったの!?」が「あんだけの失態でまだその仕事続けてるの?なんで!?やだ!しつこい!」なニュアンス。W7やエニエスロビーでの、ナミさんの嫌な思い出が詰まってるなぁと感じる台詞ですな。またCPで暗躍してると分かったとき同じく「えぇ…(困惑)」ってなったから、そこまでのいきさつも色々考察できて良い。

 

 

 

ワンピースはわたしが少坊の頃に連載がスタートしてからずっと読んでるので、人生の半分以上の付き合いになってます。だよな?同年代の中年オタクたちよ。

そんな感じで文字通り人生の一部になりすぎているせいか、そういえばわざわざ好きなキャラの話とかあんまり…してこなかったな?と思いまして…満を持して(?)レジェンド推しのルッチ語りをしました。実は3倍くらいの文量をかなり削ってお届けしたのですが~…削っても綺麗にまとまってなくてごめんね!さすがにルッチの話は止まらなくなる。でも「わりとおもしれー男でしょ」というのは一通り詰めこんだと思う!

 

エッグヘッド無事に脱出できるんですかね〜…もちろん気持ち的には生き延びてほしいんですがメタ読みすると半々ですね。。。感情出す描写が多くなったことで、正直ここで退場かも…と覚悟してる。だって人間味が盛られるということはですよ?「ここに尊厳があるえ?これを…こうだえ〜〜〜!!(メコメコォ!!」ってやりかねないだろ尾田セン聖は…。この先の話に役割を持てるような展開になれば生存もあるかな、くらい。「今までの行いのツケ」をここで払わせて退場させればそこそこ盛り上がるくらいのポジションにいるキャラかなぁって。繰り返しますが生き伸びてほしいですよ、好きだもん。だけどそのためにキャラ造形を曲げるってことはしない(今までもしてこなかった)信頼感もあるので…まぁ一緒に見守ってください。

 

今後なにか進展あったら追記するかも。しないかも。わかんない。

みんなもルッチ愛でてくれよな!じゃあの!

【FGO】永倉新八VDシナリオ緊急感想

【注意事項】

永倉新八バレンタインシナリオのネタバレがあります。まだ渡してない人は渡してから来るんだ。はやくしろっ!!!間にあわなくなってもしらんぞーーーっ!!!

・今回は夢豚怪文書の要素が強い内容となってるので苦手な人はさようなら。

 


よろしければどうぞ↓↓↓

 

 

 

 

 

2024年2月中旬、早い春(と花粉)の訪れに沸き立つ街並み。FGOでは毎年恒例のバレンタインイベントが始まった。

ティアマトママ、ビーマさん、水着トリ子、プトレマイオス、伊織くん…などなど、去年召喚できた新鯖のVDシナリオを楽しみにしていたわたしはワクワクしながらとりあえずひとつめのロックオンチョコを手に入れる。そして迷わず一番楽しみにしていた新八を選んだ。ほらジジイ、チョコ食えよ、と。お返しは映画のチケットとかそういうのだろわかってんだぜおれたちもう絆12だもんなフフ…と。

 


うん…うん…(シナリオプレイ中)……うん…ハァ……えぇ………う〜んう〜〜〜ん?????これは…やってくれたなぁラセングル!!!!!!!いや、シナリオライターの人!!!???やってんなァァァ〜〜〜公式がこんなんお出ししてくれちゃってもぉ…あの…ハァ…これはもう乙女ゲーなんよ!!!!!(※褒めてます)ガムシン赤面しとったけどよ、読んどるこっちが赤面するじゃろがい!!!!!(※めっちゃ褒めてます)

 


まずですね?(大声)

「バレンタインは好きな人にチョコあげる日なんだ〜」って解釈なんだよお互い。そういうイベントに肖ってみんなにあげてまーすみたいなそういうのじゃないんだよ。「そんな大事な日にこんなジジイに贈り物しにくるのか!?」と驚いてるし、渡すこっちも「そういうのじゃないよ」とは"""否定してない"""のがね。なんなんだお前ら…いや、おれら…。いきなりマジでなんなの!?(雄叫び)

 

それからわざわざ装いを改め2臨でやってきた新八は、ダ・ヴィンチちゃんに頼んで用意したシミュレータの新宿に連れ込m…連れて行ってくれます。ねぇこれ頼まれたダ・ヴィンチちゃんどんな顔してたの???見せて?????

で、チョコのお礼は予想どおり映画のチケットなわけなんですけど。一緒に見よう的なね!わかる!だよね!

 

 

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おうよ、なんつーんだ、いわゆるデートったら 映画が鉄板なんだろ?

 


は?

は?は?は?は?は?は?は?

は〜〜〜〜〜〜〜〜??????????

 


"""デート"""のつもりで来てるこいつッッッッッッッッッッッッ!!!2臨に着替えておめかししてきたのデートするから!!!えらい!!!デートだから気合入れて2臨で来たの!!!狂う!!!!!思い返してみたら「浮いた話」とか言ってた。最初からそのつもりできてた。この…いざとなるとシレッと言ってくるのがなんていうか新八っぽい。べつに冗談で言ってるわけじゃなさそうなのがまた…。こういう日にそういう贈り物くれるの?それってそういうこと?ならお返しは映画デートだな、こういう単純明快な道筋を恥ずかしがらずまっすぐ進めるのがこの男なのだ。眩しすぎる〜。好き。ストレートな思考と物言いの人間ほんと大好き。あとまたもやデートという言葉に変な反応もせず普通に受け入れているのがもう""出来上がっている""よね?リゾットさん。そういえばここって男主人公だとどうなるの?


そして、このあたりでなんと若いほうと爺のほうの分岐があります。わたしは2臨が一番好きなのでせっかくだから上の選択肢を選ぶぜ!というか爺のほうの差分まだ見てない。若いほうあと100回見なきゃいけないから…


(その格好)決まってる!と言うと俺もこのジャンパー気に入ってる、と新八。ンフwww「ジャンパー」wwwwwでもそこがいい中身ちょい爺なのかわいいすき!!!あとさ〜〜〜新八の中の人、吐息混じりに台詞言うのすごく好き〜〜〜!!!!!バトルボイスもマイルームボイスもぜんぶ好き。シナリオフルボイスありがてぇすぎる。バイノーラルマイク使ってドラマCD作ってくれませんか?????金ならある!(わし様の)

 

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そんなこんなでSHINJUKUデートするわけなんですが、かつての仲間たちとの思い出の地でもあるわけで…ブラついてるうちに昔のことを色々思い出しちゃってついこんな顔になってしまう新八さん。おまえさんが相手だとぐだぐだしゃべっちまう調子が狂うと言われ…おれは…おれは…あの…どしたん?話聞こか?????聞かせてくださいよその湿度の高い話。オデ、ココニイル、ズット、ハナシキク、ゼンブ。

 

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ぐだイベのエピソードとか絆礼装のテキストとか読むと分かるんだけど、自分なりに納得のいく筋の通った生き方を選んでがむしゃらに生きてきたはず、でも、これで良かったのか?とふとした瞬間に自問自答してしまう新八さん。

そんなガムシンが、いまは"英霊"としてどんな気持ちでマスターの隣に立つのか?気になりますよね?ね???

 


最後は自分の目で確かめてくれよな!!!!!(ニコッ

 

 

そんなわけで最&高なVDシナリオに大満足してそのままの勢いでこの感想(これ感想なの?)を書いているのでまったくイベント進めてない。これからやります。まだ2日目だしまぁ余裕でしょ。みんなも好きなキャラと思う存分キャッキャウフフしよう!それが許されるイベントじゃけえの!ばぁい!

 

 

 

〜おまけ〜

持ってないひとのために若いほうの表情差分ちょっとだけ見せてあげます。お礼はフレポでいいですよ。

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は~~~ってなってるの爺部分も出てて好き

 

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守りたい、この笑顔

 

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急にシリアスになるな

 

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カルデアで赤面させたい男No.1である

 

あの、ボイスつくとさらにすごいのでまだのひとはマジでチョコあげたってください。シナリオ立ち絵ボイスの乗算効果で破壊力90★です。おわり。

【FGO】2023年のうちデアを振り返る回

※2023年FGOイベントストーリーのネタバレがあるかもなのでご注意ください

 


今年は久しぶりにがっつりFGOやった年でした。一年ぶりに〜と書こうとして調べたら、最後に遊んだのが鎌倉だったのでイベントは二年近くほぼ放置してたの!?て驚いた。メインは追っててちょいちょいログインしてはいたんだが。。。二年も放置して復帰できるのがすごい。他のゲームだったら半年もやらんかったら「もういいわ」って離れるもんね。FGOはメインストーリー見届けるまでは離れないんでしょうな。

 

さぁ前置きはこのへんにしてうちのカルデアはどんな一年を過ごしたか振り返っていく〜〜〜。
去年の年末に待望の2部7章が配信され、しかも田島先生の鯖が実装されたことによりやる気がモリモリ湧いてきたワイマスター、新年一発目のガチャで神父を華麗に呼付神引きし'23スタート。ちなみに神父はもうひとり来た。ふたり来るのめっちゃ珍しい。宝具周りが厄ネタくさいんよなこの人???


7章の後はバレンタイン&ホワイトデー。エクストラクラスがなんちゃらかんちゃら言われているなか堂々ルーラーで降臨したヨハンナさまに驚嘆しつつ、ほどよくゆるいらぶらぶ特異点のおかげで、7章で崩壊した涙腺が回復した。テスカトリポカのVDシナリオが素晴らしすぎてたまげた拍子に椅子から転げ落ちて全身の骨が折れた。うそ。シナリオが良すぎたのはほんと


GWはアケコラボ。ゲーム部分もシナリオ部分も重ためだった記憶。ドラコーちゃまの設定が明かされたことによりトラオムのマスターについてさらによく分からなくなってしまったので、マスターは考えるのをやめた。そしてわたしはとにかく""巨女""が好きなので、ママは当然のように引いた。ロボと女はデカいほうがいいって古事記にも書いてある。


5月後半、イリヤ城。「なんでボックスは秋冬に集中してるのよォォォォォ!!」と思っていたので春に開催されて嬉しい。素材QPが枯渇しないようにバランス良く開催してくれるとたすかる〜。果心居士さんはカラーリングがとても素敵だったので欲しかったが引けなかった…ざんねん。


6月の頭に奏章1配信。わし様目当てで回したらいきなりビーマさんが来てしまったので、運を使いきっちゃったかも…と思い泣く泣く撤退した。シナリオは、「奏章はこんな感じなんですよ〜」ってのをお披露目する軽いジャブ的な内容だったと思う。


7月は剣メデューサさん実装のイベント。たしかわたしはアマゾネス以来の塔イベだったからとても楽しかった。推しのトリ子もフォーカスされていたのと、普段あまり意識してない鯖たちのお足元に注目できたのも良き。イラストレーターさんたちはちゃんと頭の天辺から爪先まで丁寧にデザインしてくれているんだから、たまにはこういう趣向のイベントもいいものである。


8月、周年+夏イベでサバフェス再び。周年リアルイベのゴッフ(の中の人)可愛すぎた。謎丸アニメ続編待ってますよ!!そして拙者、鯖がトンチキ時空でわちゃわちゃしてるのを見るの大好き侍なのでサバフェスやった〜。と思いきやそんなにトンチキしてなかった。いやしてたかも。妖精たちが夏を刺激しそうなテスカ礼装とミコケルさんが欲しくてけっこうガチャ回した。礼装も出ないときはほんと出ないよな。あとトリスタンが出てくると常に面白いのはほんとなんなんですかね…?


9-10月はワンジナイベ。あらゆる可愛いが詰まった「可愛い特異点」かよ!?と思いながら読んだ。特にりゅーたん。りゅーたんって楽しい系イベの参加率高くない?しかも毎回ちゃんと馴染んでるし。キメるときはキメるし。さては動かしやすいキャラだなりゅーたん。で、凝った話ももちろん好きなんだけど、こういうゆるいイベントも好きだからときどき挟んでくれると嬉しい。あとワンジナちゃんも最終的に巨女で可愛かった


10-11月、聖杯戦線。ちょうどこの形式のイベが始まってからfgoをサボりまくっていたので何気に初参加だった。ここでマスターに電流走る。長らく待ち望んでいたcv賢雄鯖が実装されたのだ。夏イベからそう時間も経っておらず石枯渇ぎみのなか、根性で引いた。ストーリーが面白かったので単独感想文も書いた。


現在、『激走!川中島24 ぐだぐた超五稜郭 殺しのサインはM51』開催中。…なんて?????いやこういうバカアホタイトル好きですね。タイトルがこんなんなのに話はマジメに面白かったのも良かった。最近「叶わなかった側」の思想にもスポット当たりがち。メインストーリーをふまえてわざとこういう部分にも触れているという気がする。

で、賢雄から間もなく今度は限定星5梅原鯖というわたし特効の采配。石ねぇ〜つってるだろ!!そしてここで思わぬ伏兵。いわゆる「おれバカだから分かんねーんだけどよ系」のオラオラ隊士ガムシンがわさわさと召喚されたのである!こんなまっすぐ狂犬キャラがわたしに刺さらないわけないのである!!しかも渋マッチョ爺と傷跡白髪男前がセットになっているとかいう豪華仕様である!!!こんなんタダで使わせてもろてええんですか!!??ここ最近の爺推しはなんなんだラセングル!ということであっという間に聖杯足跡フォウくんetcを捧げ育成しまくり、超ナントカ義元様と武雄をしばきまくるのであった。新八、バトルモーションもボイスも全てがかっこ良すぎて最&高。性能が尖ってるのもかなり好み。

武雄レイドはラストスパートまで参加してたんだけど、あれ倒しきれてなかったよね?足止め係としてストーリーとシンクロしてたのが面白かった。あとカルデアの猛攻を耐えた"漢"として、今後レイドボスがやられたときは「武雄は耐えたぞw」みたいに言われるんだろうなと思うとさらに笑える。史実の服部氏の最期を想うとちょっと泣ける。


おまけ/ガムシン顔が…顔が良すぎだェ〜〜〜〜〜

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この表情あまりにも激すきラブラブ丸なんだが、それはそれとして何を言ってるんだあんた。

 [追記]おまいらぐだぐだのエピローグやったけ!!??爺八の酔赤面差分見た?????はああぁぁぁなにあれかわええぇぇぇ若八にもくださいもしくれたらお礼に世界を半分やろう

 

 

はい、2023年のイベントやガチャなどを簡単に振り返ってみました。残るは年末ボックスイベ〜…今年はどんなクリスマスになるんでしょう?去年はゴッフがサンタやったって聞いたんですがマジですか???見たかったな〜。

ほんとはボックス終わってからまとめよーと思ったんだけど年末ドタバタしそうなので早めに締めちゃいました。今年のイベントは個人的に打率高いというか…内容が濃くて全部面白かったです。いつの間にかイベ期間が3週間くらいに長くなってるのも余裕ができてわりとありがたい。中の人が好きな役者さんばっかり続いてガチャはキツかった。でも昔に比べたらかなりジャブジャブ石配るようになった気がする。

 


新年鯖は誰になるかな〜 楽しみだね! おわり!

FGO聖杯戦線~白天の城、黒夜の城~ かんたん感想

聖杯戦線'23の感想文です。

シナリオのネタバレありなので未読の方はご注意ください。

 

 

 

 

 

宇多田ヒカルの『誰かの願いが叶うころ』という楽曲がある。実写キャシャーンの主題歌にもなった名曲で、つべの公式CHにもMVがあるはずなので知らない人はぜひ映像つきで聴いてみてほしい。

歌詞はシンプルに恋愛のままならなさを歌った内容なのだが、"みんなの願いは同時には叶わない"の一節からも、「勝者の影には敗者が、幸福の裏には不幸がある」という人間社会の摂理にうっすら触れているように思える。

 


反願望機であるテュフォンからすると、希望を抱くこと・何かを願うこと・夢を見ること…人間の原動力ともいえるこれらの行為は、罪である。咎である。悪である。らしい。プトレマイオスもそのことに自覚的だ。

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大きなことを成し遂げた人ほど、歩んできた長い道を振り返ったときに見える「叶わなかった側」「犠牲になった側」の恨みや呪いも大きいのかもしれない。

 

ただし、賢者でもある彼は、人類の歴史がそんな一人ひとりの"願い"の積み重ねによって紡がれてきたものだということもよく解っている。

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「叶えた側」だからこそ、これまでの歩みを無かったことにすることなんてできないという責任もある。

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生きて、生きて、行き足掻いて、

死んだ後にやっと決まる、命の意味なんだろうよ。

死ぬことで完結するのが人の生。7章における「命の意味の物語」にも通じるところがあり、願いを抱くことがいくら悍ましかろうと、我々はそれに突き動かされて生きていくものなのだろう。

 

杉谷さんは、「何者であろうと、"ただそこにあるだけで物語は生まれる"」と言う。

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万物には存在する理由があり、存在し続ける限り「物語」として歴史に刻まれていく。その過程で罪や咎や悪と言われるものが生まれてこようとも、存在そのものが間違いだったということにはならない。

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一度たりとも選択を誤らず生きていける人間はいない。正しい道を選べたかどうかなど、ずっと先の遠い結果を待たなければ分からない。良かれと思ってやったことが悪い結果を呼ぶこともあるし、その逆もあるのが人生である。

どんな道を選んだとしても、その過程や結果に対して傲慢にならず誠実に向き合うこと、受け止めることが、テュフォンの問いに対するプトレマイオスの答えなのではないだろうか。


そして、いくつもの願いが折り重なった歴史は、それもまた「物語」として後の世に継承されていく。

誰かの願いが叶うころ』にはこんな一節もある。

小さな地球がまわるほど 優しさが身につくよ

藤丸は古今東西の「物語」が静かに佇む大図書館で、なにを受け継ぐことができただろうか?

 

 

 

…はい、てなわけで今回のシナリオとても良かったです。刺さりました。咀嚼に少し時間がかかりましたが。

ここからはイベの主役だったプトレマイオスについてなんですけど。なんですけどっていうか、歴史上の人物としてのプトレマイオスのことは世界史で習った範囲くらいのことしか知らないので特別語れることはないんですけど。けど!ボイスがね!?ボイスが!!堀内賢雄なんですよ!!みなさんご存知の堀内賢雄ですよ!!フルハウスの「おいたん」育ちのわたしは長らく賢雄のファンでして!FGOはキャラ数もだいぶ増えてきて若手から大御所まで勢揃いだし賢雄もそのうち来てくれっかな〜アハハ!!とか思ってたらめっっっちゃ可愛らしくてカッコいい爺として来たもんだから椅子から転げ落ちたわ!!(爺プトレの魅力は他のオタクが言葉を尽くして語ってくれていると思うのでここでは割愛します。)立ち絵もバトルグラもモーションもかっこかわいい上に若い頃の姿(しかもcv賢章くんである)もついてくるとかこんな豪華仕様でいいんですか!?遠慮無く引かせていただきますね!!とガチャガチャ回してあっという間に育てました。マイルーム性能も爆強です。賢雄についてはもっと語りたいけどそれだけで一つの記事になるくらい長くなるので今日はこのへんにしてあげます。


そういえばイベントをクリアしてもプトレマイオスがアーチャーの理由が分からなくて宇宙猫状態でしたがみんなこれ分かる?ぼくわからなかった。あんたどうみてもランサーだろ。ビームか?ビーム出すからアーチャーなのか?でもランサーもけっこうビーム出してない?メリュ子と被らないようにしたとか言ってはいけない


聖杯戦線、毎年この時期が謎に忙しくて参加できておらず今年初めて遊びました。え〜〜〜…ゲーム部分はなんていうか、たぶんみんな同じこと思ってるだろうなってところがね。みなまで言うまい。一番気になったのはテンポの悪さです。パーティ効果なんかは面白かったですが戦略性あるかとまで言われるとう〜ん?爺といたいから夜の方やってましたがゴリ押しできるくらいの難易度なもんで。あの…SLGやりたいときはSLGをやるので、FGOで無理にSLGやらなくていいんだよということは届いてほしい。めちゃくちゃオブラートに包んでいるので伝わってほしい。

 

 

今年もあとわずかですが年末はどんなイベがくるんでしょうね。ワンジナイベみたいな肩の力抜けるわちゃわちゃシナリオも好きなのでトンチキなやつ出してくれてもいいんやで。楽しみにしてます。おわり。

LotR関連作品かんたん感想回

ろすきーさん閉鎖にあたり、発掘したLotR関連の感想を蔵出し。

たしか'23の4-5月あたりに投げた感想だったかな?編集なしで出すから読みにくいかも〜。

 


ホビット』三部作と『力の指輪』シーズン1のネタバレあります。よろしければどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 


ホビット』三作バレあり簡単感想

アクション ★★★★☆

テンポ ★★★☆☆ ※補足あり

ロケーション ★★★★☆

友情 ★★★★★


LotR』の前日譚、60年前のビルボを主役に据え、ドワーフの故郷「はなれ山」を取り戻す旅路を描いている。

カメラワークがかなり凝っていて観客が没頭できるアクションシーンが多い。映画館で観たかったな〜。シーンの間が長いのでテンポは早くないが、感情表現が丁寧ということでもあり、そこまで気にならない。表情の演技が上手い俳優さん揃い。


一作目…各キャラクターの顔出しに時間を割いており、コメディタッチなシーンが一番多い。ビルボとドワーフ一行の絆がどう変化していくのかが主軸。最後トーリンがデレたところ胸熱だった。

また、ゴブリンの山でゴラムと遭遇して指輪を手に入れたのがこのタイミング。こんなにも根っから「良いやつ」なビルボですら魅了するサウロン様の怨念すごいなと。


二作目…トーリンご一行に慣れてきたところで、エルフ勢・人間勢・オーク勢が参戦してくる。

キーリとタウリエルのささやかなロマンスがけっこう好きで、ていうかタウリエルたぶんキーリよりだいぶ歳上だし、これは実質おねショタと言ってもいいのでは!!??タウリエルもなんか…好きっていうより「かわいい❤」みたいな感じじゃない!?とおねショタ概念好きが変なところで爆発してしまった。

話は戻って、バルドとの出会いを経由してとうとうエレボールに到着。色々な種族との関わりの中でドワーフの短所と長所が掘り下げられ愛着が湧いてきたところで、なんとトーリンの「欲深病」が発動。スマウグさんが飛び立ち、どーなるこの先!?てとこで次作に続く。


三作目…バルドvsスマウグといういきなりクライマックスで始まる今作。ドワーフがドラゴンを倒すと思ってたらバルドが先祖の無念を晴らして勝利。

その後はエルフも交えた政治的なあれこれが進みながらトーリンの欲深病が悪化していく。トーリン自身もふと我に返ったとき辛そう。ビルボと話しているときだけ病が治まるのか表情が柔らかくなるのが救いだったが、けっきょく話は拗れドワーフたちは戦いを選択することになってしまう。ビルボとも仲違い。

一体エレボールはどうなってしまうのか〜と思いきや、オークの大群が押し寄せたことによりなんだかんだで共闘することに。アゾグの息子がめちゃくちゃ強く、キーリ・タウリエル、後にレゴラスと三人がかりでやっと倒せた。レゴラスが川でトーリンに助けられたのを覚えていて、意趣返しっぽく助けてたのが彼らしい。

トーリンは因縁の相手であるアゾグとバトル。刺し違える形で倒すが、トーリンも虫の息に…。まぁ、ゆーて助かるっしょ!と思って観ていたからほんっっっとうにびっくりしたのですが、トーリン死亡。亡くなる前に「ビルボと仲直りできて良かった」と話していたのが切ない。もう一人の主人公みたいな存在だったし、最後は病に振り回されて、持ち直したのに王国再興を見届けること叶わず…という悲しい結末に…。

そしてキーリとお兄ちゃんも退場。「愛がこんなに辛いなら、愛なんて知りたくなかった」と苦しむタウリエルに、「(苦しいのはその愛が)真の心だからだ」と諭すレゴラスパパ。この一言だけで、レゴラスママをとても大切に思っていた愛情深い人だったんだなと分かる良い台詞。

そしてビルボはたくさんの思い出を胸に故郷へと帰っていく。トーリンはビルボが記した冒険の物語の中で永遠になった…。というビターなエンド。後に本編へ繋がるようなシーン盛りだくさんでファン大歓喜、なおかつひとつの冒険譚としても「出会い、何かを得て、失って、それでも人生は続いていく」という悲しいながらも前向きなお話で最高でした。

 


LotR『力の指輪』バレあり簡単感想

話 ★★★★☆

映像 ★★★★☆

演出 ★★★★☆

サウロン様 ★★★★★


若かりし頃のガラドリエル様を中心に描かれる2紀のお話。おそらく〜S5までで一つの指輪作製かサウロン様の敗北までやって映画に繋げるものと思われる。

なぜか一部VFXが荒いところもあるが全体的には作りこまれたファンタジー世界を十分堪能できる映像となっており、心理描写からミスリードまで演出が丁寧でわかりやすい。


以下各組所感

ガラドリエル様組…若い頃は脳筋バーサーカーエルフだったことが明らかとなったガラドリエル様。ここらシリーズを通してケイトブランシェットメンタルまで成長していく姿を見られるのだろうか?ヌーメノールでは後の主要キャラのご先祖が出てきてワクワクである。


ハーフット組…オリジナルキャラが占めているが、フロド・サムを彷彿とさせるようなノーリ・ポピーの関係性や冒険好きの性質もあり、もうひとつの主軸となっている。謎おじこと"よそびと"がバブバブ状態から回復していきなりイケメン化した。好き。後のガンダルフ説があるらしい。個人的には別人だと思う。リューンの旅めちゃくちゃ楽しみ。


南方国組…泣き面に蜂な出来事が続いており、今後どう転ぶのかが一番読みにくいのがここ。テオが闇堕ちしそうで怖い。ガラドリエル様の教えを忘れずに踏ん張ってほしい。


エルフ組…エルロンドとドゥリンのブラザーフッド感がてぇてぇのでこのままずっと続いてほしいが、ミスリルをめぐってまたひと悶着あるかもしれない。最終話で「三つの指輪」が完成したのアツかった。「一つは堕落を、二つは対立を生むから、三つ作って調和をもたらす」という結論になるのはさすが賢きエルフ。ガラドリエル様が三つ作ると決めるのは原作でも言及されてたエピソードらしいので、こう繋がるのか…と感心した。あれ?されてないっけ?わからん。

 

 

 

 


蔵出しここまで。

今年の春あたりなぜか急にLotRにハマって関連作品をイッキ見したんですよね。本編映画は昔観たことあったけど一部の印象的なシーンしか覚えてなかったからほぼ初見みたいなもんでした。原作は読んだことないので、たまに考察・解説動画を拝見すると「そんな設定あったの!?」とか「作りこみすげぇ!?」とか驚きがいっぱい。解説してる側の、原作と関連作品の物語や設定を網羅してるガチオタの方々もすげぇ〜〜〜!!です。

 


力の指輪、シーズン2楽しみ!!おわり。

FGO2部[検体/被検体:E]について考えたことメモ

今回はfgo2部『奏章プロローグ』までのネタバレがあります

クリアしてない方はクリアしてから来てね

 

 

 

 

それではどうぞ↓↓↓

 

 

 


先日配信された『奏章プロローグ』においてトラオムから持ち帰ったデータの解析結果が出たことで、現在「E」の正体の考察がホットらしい。

「E」の正体はカルデアスに飲み込まれたオルガマリーなのか?カルデアスの住人と思われるブルーブックなのか?それとも置換された藤丸なのか?…というあたりで意見が割れているようだ。

(2/13 2/15 藤丸の件で追記)

(2/15 再構築の件で追記)

 


先にわたしの考えを置いておくと、「トラオムで藤丸たちが目撃した"ヒト型のようなもの"はブルーブックなのではないか」というものだ。

かなり曖昧な言い方になって申し訳ないが、そもそも「E」については表記ゆれなのか視点の違いなのか、はっきりしないところが多い。

なので、作中で明かされている範囲で「E」のことを振り返ってみよう。

 

 

[検体:E]

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研究員と思われる人物の記述で登場。

・2016年にニューメキシコ州で観測され、エリア51に搬入される

・死にかけた状態だった

"明らかに人類とは異なる、人類以外の知的生命体"  姿形が理解しがたいものだった

"悪趣味な映画で出てくるような、怪物そのものの姿"

"『樹の根』のような未知の生命体"


[E検体]

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ブルーブックの調査シーンで登場。

・生きたまま行われたあらゆる手術、検証、実験の記録が残っている

この星にはない元素で構成された身体

・苦痛を与えれば次の検体がやってくると研究員たちは確信していた

・『樹』がやってきた理由は非人道的な実験の結果、つまり「人災」であるとブルーブックは考察している。一方で、自ら結論づけた理由に懐疑的でもあったようだ

・ブルーブックは基地の奥の診察台で"枯れ木のような、よく分からない物体"を目撃している


以上をふまえて、[検体:E]と[E検体]には共通項が多く研究員たちの心変わりも示されていることから、ブルーブックの調査は2016年の研究員の記録の続きを表したものであり、素直に読めば2つは表記ゆれの同一個体である可能性が高いように思う。

 

ややこしいのは次の[被検体:E]である。

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奏章でカルデアが解析した結果を見てみよう。

・死亡時間は数日前

・地球人類と同じ生体構造をしていた

トリスメギストスⅡは『地球人類』と判定しなかった(カルデアス地球の人間であると判定した)

・部屋にあった遺体の現物を持ち帰ったという明確な描写はなく、トリスメギストスⅡはマシュのスキャンデータを元に解析した可能性が高い

カルデアス地球の人間とはいえ、人類と同じ生体構造をしているという点から、[検体E]とは別の個体であると推測される。


[被検体:E]については、若モリも言及している。

以下はトラオム脱出後のカルデアへのメッセージ。

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・地球の生命体ではない

・検査、実験を受け続けた生き物の残骸

・断末魔の叫びが『異星の神』を呼んだと考察している

地球の生命体ではないという部分で、カルデアの解析した[被検体:E]とは矛盾している。


若モリの言う[被検体:E]は、カルデアが解析した「被検体:E」と同一個体なのだろうか?

共にエリア51に赴いたとき、若モリが扉の前で語った内容は

・(トラオムのマスターは)たとえ本人にその意志がなくとも、汎人類史への復讐、報復をしなければならない立場である

張角はその願望を叶えるため特異点を作り上げた

・その起点は2017年、エリア51

とのこと。消える直前に語った内容は

・これは特異点"全ての"始まり

・100年前地球に落ちてきたとされる生命体

・100年間あらゆる実験に晒され、人類への憎しみを募らせたもの

としている。

続きの文章として読むと人類への憎しみ度に違和感があるが、前者は「トラオムのマスターについて」後者は「[被検体:E]について」語っているとすればメッセージの内容とも矛盾しない。つまり若モリは「この部屋にいるのがトラオムのマスターですよ。案内したので消えるけど、最後にこちらの[被検体:E]も紹介しますよ」と言いたかったのではないだろうか?分かりづらい。わるわるだな。


あの部屋の背景には2つのものが描かれている。「木の枝のようなもの」と、「人間のようなもの」である。[検体:E]が「明らかに人類と異なる」「『樹の根』のような」と表現されていることから、「木の枝のようなもの」が[検体:E]に当てはまるだろう。ちなみにわたしは「人間のようなもの」を色の都合で血管っぽいと感じたが、これは魔術回路なのではないかと思う。肉体が朽ちても魔術回路だけが残るということはありえるのだろうか?型月作品に詳しい人的にはどうなんだい?

 

 

ここまでをまとめると

[検体:E]=[E検体]=若モリの言う[被検体:E]=部屋にあった木の枝のようなもの

[被検体:E]=カルデアの解析した[被検体:E]=トラオムのマスター=部屋にあった人間のようなもの

となる。

ややこしいので以降、枝の方を[検体E]人間の方を[被検体:E]と呼ぶことにする。

 

 

[検体:E]が落ちてきたのは地球なのか?カルデアス地球なのか?おそらく両方である。

というのも、[検体:E]が地球に飛来したのならカルデアス地球では「100年前に飛来した"ことになっている"」はずだからだ。置換するための条件を考えると逆もまた然りで、カルデアス地球の100年前に飛来したなら、現在の地球にも飛来していることになるだろう。

また、ブルーブックがエリア51にたどり着いたとき、[被検体:E]はまだ部屋にはいなかった。さんざん実験された後(おそらく飛来から100年後)の[検体:E]を発見できて、[被検体:E]は発見できなかった…これはカルデアス地球側からエリア51にたどり着かなければ発生し得ない状況なのではないだろうか?ということで、ブルーブックはカルデアス地球人(?)の可能性は高い。他にもブルーブックがカルデアス地球人なのではないかという根拠は色々あるようだが、今回は「E」の話をしたいので割愛する。

 


ここまでのことから、少なくとも[検体:E]はブルーブックでないことは確定できる。だってブルーブックが見つけてるんだから。では[被検体:E]…トラオムのマスターがブルーブックなのではないかという、最初に置いたわたしの考察の根拠を明示しないといけないのだが、材料が少なくて困った。

これまで作中で明言されている「人類と同じ生体構造」かつ「カルデアス地球の人間」かつ「(本人の意思とは無関係に)汎人類史に報復しなければならない"立場"(≒最後のカルデアス地球人?)」に当てはまるのが現状ブルーブックだけじゃない?というかなりフワッとした話しかできない。もし補強する材料があれば教えてほしい。

ブルーブックが[被検体:E]だとすると、「死亡時間が数日前」は「撃たれただけで死んでなかった」という言い分もあるが、そもそも「マスター(魔術師)の適正があるかどうか」は全く触れられてないので分からない。

少し話は逸れるが、前々からみんなが気になっているであろうブルーブックとデイビットになにか関係があるのでは?という話。創作物において登場人物の名前を似せるのはなにかしらの意図があるのがお決まりだが、デイビットが偽名らしいのでよく分からなくなってしまった。ブルーブックは天使の遺物の影響でカルデアス内に再構築されたデイビットの父親では?とも考えたが、ハイパーサイメシアが息子のことだけすっぽり忘れて思い返すこともないなんてことあるのだろうか。あと天使の遺物が発動した時系列もよく分からない(追記:カドックが「2004年」と明言していたが、何にせよズレがある)ので、ブルーブック=デイビットの父親=[被検体:E]というのは現時点の情報では無理があると思う。


「トラオムのマスターは置換された藤丸」説は、地球藤丸とカルデアス藤丸が知らない間に置換され、地球藤丸が[被検体:E]となりトラオムのマスターとなった悲しきお話…ということだろう。個人的にはかなり愉悦度が高く好きな展開だが、だとすると[被検体:E]は地球人であるという結果が出なければならないので、解析結果と食い違ってしまう。

[追記]

この記事を書いた後、「アケ版FGOカルデアス地球の人理修復ストーリーなのでは?」という考察があることを知った。なるほど、トラオムのマスターはアケ版藤丸ということか。アケ版は全く触ったことがないのでわたしから論拠を示すことができず残念だが、カルデアス地球のカルデアのマスター藤丸がいたとしたら、確かに条件にぴったり当てはまる。これだとすると筋はかなり通るが、果たして…。完全に筋が通るかと言われるとそこは微妙で、[被検体:E]がカルデアス内の藤丸なら100年ほど前の遺体(?)になってなければならないので、死亡時間が数日前という結果に矛盾する。ブルーブックがエリア51到着時に見つけていないのも謎だ。

7章後、奏章の実装がやたら早いと感じたのはGWのアケ版コラボに間に合わせるためだろうか?


「[被検体:E]はカルデアスに飲み込まれたオルガマリー」説も同じ理由で解析結果と食い違う。トラオムのマスターとしての動機も当てはまらないのでは。しかしオルガマリー…というか地球大統領殿は謎も多く、絶対に違うと断言できる材料も(わたしには)ない。メタ的に言うとトラオムのマスターまで担わせたらキャラがわちゃわちゃしすぎじゃね?というのはあるが。

 

[追記]

前述したデイビットの過去話でひとつ気になる点がある。分解された人間が再構築された場合、「地球人とは判定されない」ということだ。であれば、藤丸置換説にしろオルガマリー説にしろ、[被検体:E]は地球人類ではないという解析結果に矛盾しないことになる。はて…。

 


[検体:E]については正直全く分からない。ただの地球外生命体じゃないの?としか言いようがない。2部が始まった頃はただの地球外生命体とか出す世界観なのかどうかよく分からなかったので宇宙人は比喩だと思っていたけど、セファール?とかカオス?とかORTとか出てきて、まぁそういうものなのかなって…。

ただ、「白紙化」と「空想樹」って別件で、[検体:E]は空想樹の方にまつわる何かなんじゃないかなという気はする。

[検体:E]がオルガマリーなのではないかという考察については、そうだなと思う部分もあるし、それだと(現段階では)説明のつかない部分もある。もう少し情報が欲しい。

 

 

最後かなりフワフワな話ばかりになってしまいましたが、わたしにしてはめずらしく頭を使ったからゆるちて。みんなはどれとどれをどう結びつけるのかな?

 

おしまい。

【ネタバレあり】黄金樹海紀行 ナウイ・ミクトラン 感想

fgo2部7章クリアしたので感想をなぐり書きしまーーーーーす!

恒例の注意事項

・下記の文章はあくまで「感想」であり「評価」ではない

・ネタバレありなので未プレイの人は回れ右

以上ご留意いただきたく(ここまでコピペ)

 


よろしければどうぞ↓↓↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


さて7章、本筋は「地下世界を進んでいって、今度は来た道を引き返しながら脅威と戦い星の崩壊をくい止める」というシンプルなお話。しかし道筋がとても面白い。なんなら2部の中で一番面白いまである。あるんだが、あるだけに、他の章と比べて感想がなくて困った。なぜなら、作中で語られているほぼ全てに共感したうえそこで答えが出ているので、殊更に言及する必要がないからである。

なので今回はキャラ所感なし、特に刺さった部分をわたしなりに噛み砕いて語るかな。

 


あとテスカトリポカの話めっちゃします(本題)!!!!!

 


まずはディノスたちの死生観について。序盤でテペウさんが語ってくれたこの部分。


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これね、すごく共感した部分で、でも他人に共感してもらえたことがない思考。テペウさんとちょっと違うのは、わたしは欲深く愚かな人類であり「わたしが死のうが世界に大した影響はなく、同じように生きてようが世界に大した影響はないだろうから"自分の好きにやる"」と思って生きているところ。なので、やるべきことを終え世界の終わりまで大好きなサッカをやることにしたデイノニクス兄弟と、それを肯定してくれたコヤンスカヤにグッときました。

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"誰かに強制されるのでもなく、自らの歓びを 追い求めるのが生命というものです。"

なんて自由で美しいシーンなんでしょう。書いててまた泣けてきたわ。


そんなディノスたちが仕えていたのは「時間」だという。

時間は常に流れ続け、始まりも終わりもない。この世で唯一の永遠である。「自分が死んでも世界になんら影響はない」のは確かだが、これは諦観を意味するのではなく、たとえ死を迎えたとしても生きた事実は「時間」に刻まれていく。

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どんな生き物でも、それを理屈ではなく肌で感じているのではないだろうか。だからこそ、世界に対する意味はなくても『何か』を刻みたくて生きるし、それが歓びとなる。自分がやるべきだと感じたこと、やりたいことをやる、それが"生きる"ということなのかもしれない。というか、人間の一生なんて宇宙規模で考えたらクッッッソ短い一瞬の出来事でしかないんだから、ほんと、好きなことやろう。ルールの範囲内でね☆(テペウ顔)

 

 

7章には「過去」のカマソッソ、「現在」のテスカトリポカ、「未来」のククルカンと、「時間」という大河を象徴する存在がでてきます。

その中の、物語を未来へ受け継ぐ神と成ったククルカンの話。

人間の精神は「意味の不在」、特に「意味のない理不尽」には耐えられない。そこを埋めるために生まれたのが「神」という概念。過酷な環境におかれ死が身近であった過去の人類は、人生における喜劇と悲劇に意味付けをするため、神という存在を作り出した。しかし現代の人類は知恵の積み重ねによりすでに多くの「原因と結果、そこから導き出される意味」を解き明かしてしまい、「神」は必要とされなくなった。

汎人類史の一般人よりさらに高度な知能を持ち平穏な世界に生きているディノスにも神は不要であり、彼らが聞いていたのは神の声ではなくマィヤという「システムの教え」。ククルカンは、便宜上の神ポジションなだけで崇められているわけではなかった。

そしてORTの侵攻があり、恐竜王に激を飛ばされると、滅びを受け入れるつもりだった賢いはずのディノスは愚かにも勝てるはずのない相手に立ち向かうことを決めた。もちろんほとんど無駄死にである。ディノスの心に無念や後悔が芽生えたとき、ククルカンは彼らの生と死に「意味」をもたらすべく太陽神に姿を変えた。それは最期、地に伏すディノスの目に希望や救いとして映ったに違いない。

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かくして神なきミクトランに神は生まれ、それを拝したディノスたちの終わりなき世界は"物語"と成り幕を閉じたのであった。

…と、こんな感じで我々は「神話の創造」を目の当たりにしたんですね。色んな作品で「すでに存在していて崇められている神」とか「勝手に神を名乗ってるやつ」とか「神を倒す展開」とか、そういうのは見てきたけど、意外と「神と成った」みたいな話ってなかったな〜…と感動しました。ディノスが賢く騒がず穏やかに滅びを受け入れていたら、ククルカンはカルデアに協力することもなく一緒に消えるつもりだったのでしょう。自分のために、世界のために『何か』したいと愚かしくも勇敢に足掻いたディノスに報いようと覚悟を決めた…というか素直になったククルカン、かっこ良かったです。

 

 

さて最後は謎多き神様、テスカトリポカ。ミクトランで初めて出会う存在で、最後に別れる存在でもあるので強く印象に残ったという人も多いのではないでしょーか。

んで…わたしはかねてより田島昭宇先生の大ファンでして…まさかfgoに田島鯖が降臨されるなんて夢にも思わなかったので感涙にむせび泣いたのですが…。ちょっと…色味が…ソシャゲに合わなくない…?というのがあり…ファンは見慣れてるからいいけど、このゲームの中で浮いた感じにならないのかな…と心配をしていたんですね。これがほんと余計な心配で、霧がかかったあの場所で出会ったときにぜんぶ吹き飛んだんですが。あーもう、なるほどね、と。浮いてて良いんだと。ドライでシステマチックな神性の中にほんのり哀愁があって…だってまさに田島先生の絵ってそういうのだもん…と。

「今を生きる人類」にとってのテスカトリポカ。闘争を恐れず脅威に立ち向かう生き方を人々に望み、時には強要し、その過程を裁定する。まったく身勝手で冷淡な神である。しかし、彼が司るミクトランパに招かれるのは"敗者"の魂であるという。生き残った勝者の栄光は「生」の中で得られる。テスカトリポカは敗者に対する労いと休息を「死」の中で与えてくれるのだ。ここはテスカトリポカを祀る戦士にとっては救いのある部分なんじゃないかな。

彼は勝者が賞賛されること・優遇されることを否定していない。むしろ推奨しているし気に入れば肩入れもする。が、根底にある「公正公平」の本質が「敗者の勇気や努力が蔑ろにされることを看過しない」のだと思う。「真の公正公平」は、理想ではあるけど残念ながら同一次元の存在同士では成り立たない。テペウさんも言っていたとおり、知性体には「特別に大事」と「それ以外」が発生するものだし、"それで良い"から。人類よりひとつ上の次元の存在である神にのみ許されるのが下位存在に対する公正公平。下位存在からしてみれば、時に残酷で、時に救いとなる実に神々(カミカミ)しい神様なのがテスカトリポカだとわたしは解釈した。また、この公正公平という部分を自分自身にも適用しており、自分の決めたルールには自分も従わなければならない。イスカリの成長を認めて喜んだうえでイスカリを撃ったのは、「神に意見するならば命を以って」というルールに従ったということ。ここがシステマチックな神たる所以である。恐ろしさと筋の通った安心感が同居する不思議な感覚。す、好き…。いやこんなのみんな好きでしょ。いま日本からの信仰が爆上がり中で困惑してるでしょたぶん。

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そして戦士は次の戦いへ送り出される。宝具台詞の「滅亡の時だ、次の世界へ行け」という一文。流れ続ける刻が不滅であることを知っている神視点では、ひとつの滅びは次の世界の始まりでもあるということなのだろう。ヒトの歴史は、欲望による闘争の歴史。闘争あるところにテスカトリポカあり。神代が終わろうが、我々人類とは切っても切れない関係なのかもしれない。

台詞といえば、テスカトリポカ…というか三上哲さんの声すごくカッコいいよね。これ伝わるか分からないけど、なんか「黒曜石っぽい声」。黒曜石は切れ味が良く、大昔はナイフなどの武器に加工されてよく使われていたそうだ。パワーストーンとしては「後ろ向きな気持ちを浄化し、人生への希望を呼び覚ます」効果があるらしい。冷たく鋭く芯のある声でほんとぴったりだなと思う。再臨とか絆台詞は暖かみもあり、頑張ろって気持ちにさせてくれるし…もうなにこれ?神?あ、神だった。

"キャラクター"としてはどうかというと、ベースはクールかつフランクなイケてるお兄さん、認めた相手にはおしゃべり好きでお世話好き、うっかり忘れん坊なところもあるけどバトルのときはウキウキハイテンション。絆上げてくと甘々なことも言ってくれるぞ!って詰め込みすぎ!あざとい!おもしれー男!こんなの好きになるに決まってるだろ。すべてがわたしにクリティカル。

……ん〜…とか言いつつ、やっぱ約束や契約はきっちり守りつつもマスターを特別扱いしないとこが好きかも。神としてフラットに見守って欲しさある。そして4色トリポカの気まぐれ交代発動してマスターを振り回す存在でいてくれ。…というかこの、人格がコロコロ変わるって…田島先生に依頼したのって…そういう…コト…?笑(ネタが分からない人はググってね)

そんなわけで深すぎる沼に突き落とされたうえ浮かんでこられなくなったワイマスター、金のりんごを齧りまくってすぐにスキルマにしましたとも。まさにティトラカワン。でも自分が戦うのも好きなんでしょ!?と本人にフリクエ周回していただきました。素材の数見てぶっ倒れそうになりましたが信仰心(???)で頑張った。ただ、(イベントを)周回するための(スキルマ)周回なので、本当の戦いはこれからなんだ。すまねぇ…うちのカルデアはブラックで…。あとWキャストリアも酷使してすまねぇ。。。

[追記]

絆礼装のテキスト読みました。ほんともう好きな要素しかない。私の頭の中の好きの擬人化すぎる奈須きのこありがとう。田島昭宇ありがとう。三上哲ありがとう。fgoのテスカトリポカを作るのに携わった全ての人々ありがとう。

[追記2]

再臨後の「嫌いなもの」の台詞、めっちゃ好き。

"血を流す気のない奴はオレの視界から消えろ。傷付かぬ者など不要だ"

「(己の)犠牲なくして勝利なし」、わたしの好きなことばです。

 

じゃあ次はバトルとかシステムの話。

バトルはやっぱ…語るべきはORTでしょうか…。前編のORT体験版、変に固いバフとかついてなくて、普通にダメージ通ったのが逆に怖かった。察した。あ、これ後半で弱体化とかじゃなくてちゃんとゲージ全部割れって言われるやつや…と。後半は普通にカレスコ単騎繰り返して物量で押しました。でも心臓ない状態であの強さって何!?と思うし、心臓あるORTをやったカマソッソさんはもっと何!?となる。マジで"偉大なるカマソッソ"じゃん。

紫ゲージ割ったのはテペウさんの魔眼なんですかね?素直にぶくぶ&恐竜王かなぁと思って読んだんですが、魔眼のくだり回収されてないなぁって。テペウさんの魔眼、イシュキックとの関係性などは月姫のセルフオマージュなのではないかと月姫のオタクから聞きました。なるほど。

ORTの強さって単にフィジカルもそうなんだろうけど、なにより環境適応力がすごいんだな。召喚システムまで学習されたら藤丸も「なんで…?」ってなるよそりゃ。ククルカンがいなかったら詰んでたので、やはりディノスたちの頑張りは無駄じゃなかった。その時は無駄とか無意味とか思うようなことでも、後になってそうじゃなかったと分かること、現実でもよくある。エネルギー保存の法則である(?)。


7章は手持ちの相性の関係なのかそこまで苦戦するボスはいなかったんだけど、一番苦戦したのは前半トラロック。条件つき確定マヒ+高倍率リジェネはしんどかった…。色々な鯖を出して、「あんたは浮いてるんかい」とか「それで浮いてないんかい」とかいう妙な発見があったのは面白かったわ。

 

あとは演出について少し。

前から気になってたこと、fgoって会話の「間」にけっこうこだわりがあるよね。小説でいう行間、映画でいうカット、漫画でいうコマ割り、的な。文字の表示速度や読む速度は人それぞれだけど、会話の後にキャラの意味ありげな表情のワンカットが入る(読むテンポが調整される)。立ち絵つきのノベルゲーならではの演出で、これがあることによってその場のやりとりが「動画」として頭に入ってくるんだよな。画面は平坦なのにちゃんと臨場感があるし。ライターさんの指示なのかな?開発スタッフさんのセンスなのかな?どちらにしろ、これすごい好きです。こういうところも話の面白さを支えてる部分だと思うからどこかで言っておきたくて…。

毎度のことながらBGMもかなり良い仕事してた。ミクトランの通常バトルをベースにしたカマソッソ戦のBGMは、かつてカーンの民の命を背負って戦った彼にふさわしい曲だったし、ラストバトルで流れた『宿命』の南米アレンジも激アツでしたね。


演出といえばマリーンが捕まったところ、みなさんはどちらを選んだんでしょうか。わたしはまぁ…どっちにしろここで退場なんだろうな…という感じだったんですが…マリーンを見捨てるという選択を本人の前でやりたくなくて、マシュ単騎で出しました。そしたらね、マリーンに「自分は役立たず」って…思わせちゃったの…。あのさぁ…人の心、ないんか…?(絶句)

 

 

最後の異聞帯ということで色々分かったこともある一方、まだ謎な部分や、(今後のためにあえて)回収しなかったであろう部分もありましたね。

デイビットは多くを語るタイプのキャラではないので明言したことも少なかったし、この子は後々ブルーブック関連で掘り下げあるかもしれんな。でも、直接会話したのってほんとに少しだけなのにすごく魅力的なキャラなのが伝わってきて、カドックやぺぺさんがベタ褒めするのも分かるのがすごい。視点が宇宙だから理解されないってだけで、本人は父親の教えを健気に守ってる幼い少年のままなのがお辛い。7章は「善性」と「"自分とは違う" "周りと違う"ことにどう向き合うか」に振ったお話だったね。違う存在繋がりでオルガマリー、彼女もまだ出番がありそう。ないと物足りない。たぶんわざと物足りなくしてる。ねぇ?巫女さん。

 

 

最後に、気になったこと。

・デイビットは「空洞化」を避けるために、ORTを使って地球を壊そうとした。そんなデイビットをして宇宙規模の「恥さらし」とまで言わしめる何か(空洞化?)をしようとしているマリスビリー。あるいは神父の口ぶりから、もう仕掛けは全て終わっている?

・抑止力にバレたら妨害を受けるほどの何か

・マリスビリーが何かをやる動機は「煮えたぎるような人類愛」ゆえか、それとも根源への到達が目的か

・銀河を内包する空想樹は、"宇宙を閉じるための針"。宇宙を閉じる(?)ことと空洞化とやらが関係している?

・天使の遺物の効果がレイシフトの原理に似てる

・そんなレイシフト適正100%の藤丸はナニモンナンデス?

・レイシフトについて言及するサーヴァント多数

カルデアの召喚式の異常性について言及するサーヴァントもいる


7章読むまでは、カルデアのある世界が実は剪定事象で、それを知ったマリスビリーが自分の世界を編纂事象にするためにカルデアを作った。その起点が特異点Fだから最後はそこに戻ってなにかやるんだろうな〜…なんて考えてたんですが、そういう単純な話じゃなさそう。単純な話じゃなさそうということくらいしか分からん。

でもなんだろう、ずっと目の前にあったのに気づいてなかった、みたいな感じの答えな気がする、なんとなく。

はやく続き読みてぇ〜〜〜。

 

 

これを書いてる途中でテスカニキの霊衣クエストが配信されました。オラッ!黒曜鋭刃おかわりじゃ!!


おわり。