rapture

好きなものについて書きなぐったメモおきば

【NARUTO】久しぶりに好きなNARUTOキャラの話する(前編)

NARUTOがちょっと前にツイッターで話題になってまして(たぶんアマプラに来るぞーとかそういう話)

それがきっかけで「たまには全巻読み返してみるかぁ」と数年ぶりに読んだらもう…いやぁ泣いたないた

 

わたしが中学生〜成人するくらいまでかな?がすごく盛り上がってる頃で、一応ジャンプで連載追っててコミックスも出たら買う、くらいの普通のファンだったのね

でもこれほんと、歳重ねるごとに好きなポイントが増えていくというか、なんなら連載当時は主人公のナルトべつに好きじゃない…なんでこんなにサスケに固執してるの?とか思ってたわけですが

理解したわ

ナルトがどんだけすごい主人公か、大人になってから思い知らされましたね

そして好きなキャラクター上位5人が大きく変動しました

 


ということで今回は好きなキャラを5人ピックアップして色々語っていくよ

※追記:長くなったので一番好きなキャラは後編で。

 

ほぼ原作本編の話、既読者向けなので注釈なし、ネタバレあるからご注意です

 

おしながき

 

 

 

はたけカカシ

実は連載当時あんまり好きじゃないキャラだった。しかしなぜ好きじゃなかったのかという理由が分かり、読み返してから好きになったのでピックアップ。

好きじゃなかった理由は…メンタルが強すぎる…ように見えていたからです。わたしは「運命に振り回されるどうにもならない闇堕ちキャラ」みたいなのに愛着がわくタイプのオタクなので、どんなことがあってもへこたれないカカシに「なんだこいつ…」と思っていたんですたぶん。

・闇の中を歩きながらも闇堕ちしないだら先

カカシの人生を振り返ると「超エリート忍者の父親が里の人にいじめられて自殺し、やっと仲良くなれた親友は目の前で潰れて死んで、自分を慕っていた女の子を自分の手で殺し、師は九尾に殺され、教え子は復讐に取り憑かれて牙を剥く」……うん。いやあの、なにこれ?里抜けたいっつっても許されるだろカカシなら、と言いたくなりますね。いつも飄々としておきながら、ふとしたときの心の内はグチャグチャだったんだろうな…と想像すると、なかなか闇深い。そんなカカシの側でまっすぐ成長していくナルトは、間違いなく希望の光に見えたことでしょう。ていうかわりとナルト(と7班)への感情重いよね…。

中盤〜終盤にかけて、カカシが失ってきたものに対してのフォローが少なからずあったのは良かった。お父さんに想いを伝えられたり、オビトとは「友達」としてお別れできたり、教え子も正道に戻ってこられたり。失くしたものばかりに気を取られず、新しく得た大事なものを守っていくことを選んだこのメンタルの強さよ。そういうカカシの頑張りへのご褒美だったのかなと思います。

・神威ほんと強くね?

「両目神威」が作中最強格のチートなんだけど期間限定能力なのでバランスとれてて、しかも親友に託されたとかいうロマン技…良い…。なんでいきなりそんなの使えるんだよ!?と思いつつも、これまで描写されてきたカカシの器用さを考えればこのくらいできるかな、と説得力はある。

この器用さから「写輪眼使わない方が強く成長できたんじゃね?説」があり、それはまぁたぶんそうかも。でも友達の形見を大事に使い続ける…なぜなら自分の歩む道を、写輪眼を通してオビトにも見ていてほしいから…というクソデカ感情があったのかな?それがカグヤ戦でのカカシオブシャリンガンに繋がっていったんだよなとか考えるとやっぱあれで良かったんだ、と思う。

読み返してみて、カカシはメンタルがさらっと強いんじゃない、かなり重たいものを背負って実はヒィヒィ言いながらも頑張って前を向いて生きてたんだなと気づいたので好きになりました。


志村ダンゾウ

二人目は「はいはいワシのせいワシのせい」でお馴染み(お馴染みじゃない)の稀代様こと志村ダンゾウさん。ダンゾウはねぇぇぇぇぇこういうの!こういうの好きなんだよわたし!っていう感じのキャラです。

・卑劣様にはなれなかった男

ダンゾウは簡単に言うと「猿コンプこじらせ過ぎてやるべきことをやれなかった人」ですかね。「木ノ葉という大木を目に見えぬ地の中より支える"根"」という考え方自体は間違ってないし、里のためなら自分が汚れ役になることも厭わない人でもある。実際それでしばらくは上手くいってたんだろう。おそらくだけど、二代目はヒルゼンの人の良さ、人が良すぎるところも熟知していたと思うので、ダンゾウにはこういう「忍の闇」の部分を正しく補ってほしかったんだろうな。ただ、献身的な役割を演じるにはヒルゼンに対するコンプレックスが強すぎたのかなと。

・自己顕示欲も強すぎ問題

ダンゾウの性格、「野心家」って設定されてるんですが、これ正しくは「忍の世をまとめるのに相応しいのは俺」というより「ヒルゼンにはできなかったことをやってやった俺」がやりたかったんでしょ。死の際に思い出すのがヒルゼンのことって…ほんとにこじらせ過ぎててもう…。ずっと仲良く里運営しとけぇ!でも、そうはなれなかったんだよなぁ。こういうどうしようもないやつのほうに感情移入してしまう…「このバカ〜」って思いながらも愛してしまいますね。なんかダメなところにものすごく人間らしさを感じて。「ストレートなカッコ良さ」に憧れはあるけど、汚い感情のほうに心をかき乱されるのが好き。

あ、そうそう、青年期のダンゾウもちらっと出てきますが顔がめちゃくちゃ好みです。あの腹にいっぱい黒いものを抱えてそうな目つきも最高なんだ。

 

マイト・ガイ

ガイは隠れ人気キャラだと思います。いや隠れてないか。人気か。だって八門遁甲開いたときの見開きかっこ良すぎだもん…。しかもこのときのやり取りも良いんですよね。赤い蒸気を「秋の落葉」、つまりもう死んでいくだけの枯れ葉に例えるマダラに対して、ただ朽ちていくだけじゃなく青葉の養分になるんだと返すガイ。師匠キャラの鑑ですわ。

・師匠だけど死なないし弟子に出番も譲りません

それだけに、本編中ではリーの完全上位互換で弟子の出番食いまくってしまっているところがお前ダメだろ…と思うのですが…w ただ、ガイはリーより一回り歳上なので当然修行期間も長く、リーのポテンシャルはガイよりも上っぽいという最低限の描写が序盤にあるので、歳を重ねたリーはガイよりも強くなれるんじゃないかなっていう想像の余地はあるからまぁ…。良いってことにしておきましょう。

・うちはの強者たちが認める強さ

ただでさえ神話レベルの強さ(+六道の力を手にしている)であるマダラが、同じ神話レベルの強さを持つ柱間しか評価しないあのマダラが体術なら柱間超えてるわお前と評価するって、これ最大級の賛辞なんですよね〜。体術を極めた身体から放たれる"ただの蹴り"。空間が歪むくらいの。終盤であえてこういうの出してくるのがかっこいいなって。

マダラを倒しきれなかったけど、それでいいんです。ガイ自身、八門遁甲を開いてなおマダラに敵うかどうかは分からなかったかもしれない。でもガイにとって本当の勝利は相手に勝つことではなく、自分にとって大切なものを守りぬくことです。どうしても仲間のために時間を稼がなければならなかったあの場面で、ガイは命をかけて己のやるべきことをやりきったということ。いやほんと…かっけ〜〜〜(溜息)。

NARUTOの好きなところのひとつが、序盤から登場してるキャラの「強さの格が下がらない」ところなんだけど、いやむしろ上がっていくことも多くて。カカシの自称ライバルでどう見てもイロモノだったガイ、普通の漫画だったら終盤登場したとしても「そこそこやるじゃん」程度の活躍だと思うんですよ。でも「カカシより強いよ」がマジじゃん…となるわけです。

あと紅とアスマを一方的にボコってたイタチ(と鬼鮫)が、ガイが登場したとたん「うわめんどくせぇのきた」みたいな反応するじゃないですか。当時は「イタチもガイみたいな性格のやつはめんどくさいのかな」くらいの印象だったのが、いや実力ヤバイからなこの人…っていうそのままの意味だったんかい、と後から分かるのジワジワくる。NARUTOはけっこう後付けの設定だろうなという部分もたくさんあるんだけど、こんな感じで上手く描写が噛み合っていくのが面白いですね。

・そういえば疾風伝439話でもがっつり二人の関係かかれてた

ボルトのアニメで(元は小説かな?)カカシと温泉旅行する話が好きで、火影を退いたカカシがガイのこと大事にしてるのなんか良いなって。本編中ではわりとマジメにカカシの心の支えになってた説あるな。あんな性格だから、重荷になりすぎず側にいてくれるのありがたいよね絶対。あれ?親友じゃんこの二人…。

 

自来也

自来也のカッコ良さについては…読めば分かるというか…「バカに見えるけど根は真っ直ぐで立派な志を持ってる男」って…普通にカッコ良いわこんなの。なので連載当時から大好きです。大好きなだけに死にざまにかなり引っかかるところがあって、あんなに必死で残したダイイングメッセージ、そんなに役に立ってなくね?問題。でも、本題はそこじゃなかったんだな、と。

・ペイン編の神展開の起点

ポイントとなっているのはダイイングメッセージの中身じゃなくて、「最期まで諦めない選択をする」というところだったんですね。仮にあそこでフカサク様の言うとおりペインから逃げ延びたとして、そのあと木の葉襲撃、なんとかなったでしょうか。倒せたとしてもたぶん違う…もっと悪い結末で終わっていたんじゃないかな。だってペインがやってきた時点で木の葉の大量死は防げないわけだし。

ナルトは自来也の死によって「大切なものを失う悲しみや痛み」を知り、仇でありながら同じ痛みを知っているペインの言葉に耳を傾けることができるようになった。結果、長門との対話を選び、ナルトの中に自来也の志を見出した長門が輪廻転生を使うことを決め、それで木の葉の人たちの命が助かった(=復讐の連鎖が生まれずに済んだ)…という、なんかすごくロジカルな展開なんだよねここ。「死んだ人が生き返る」描写って、ご都合主義っぽくなると鼻白むものですが、ペイン編は丁寧にエピソードが積み重なっているので感動しちゃいました。

・予言の子は二人いた

そのターニングポイントとなった「諦めない選択」が直接ナルトに響いたのかというと、それもちょっと違って。ナルトは自来也の最期を見てないし、「諦めない忍道」は生前から受け継いでいたし。じゃあ誰のための選択だったの?というと、これはペインの目を通して自来也の死を見ていた長門もうひとりの予言の子のための選択でもあったんじゃないのかなと思います。最期まであがき続けて死んだ自来也を、その時は冷めた感情で見ていたであろう長門。でも「"自分が死んでも"、信念は受け継がれる」ということを、師の死にざまと弟弟子の言葉、この2つの要素によって気づかされた。自分がかつて諦めてしまった平和への願いを思い出すことができた長門は、それをナルトに託し"自分の命と引き換えに"輪廻転生の術を使った…ということかなと。

・ナルトの中に宿ったもの

里だけでなく忍世界全体の未来を考えていた自来也は、歴代火影とも少し違うスタンスのキャラですね。そんな自来也が世界を放浪して見たもの・感じたことはしっかりナルトの中に根付いている。憎しみに憎しみで返すのではなく別のやり方を模索する考え方は、尾獣たちとの交流、果てはオビトの説得にも大きく関わってきます。こういう擬似家族や師弟において「"gene(遺伝子)"ではなく"meme(文化的遺伝子)"を残す」っていう関係性がけっこう好き。意志や信念が受け継がれていくのも「この人がたしかに生きてきた証」だなと思うので。もちろん死んでしまったことは悲しいですが…多くのキャラクターに影響を与えながら読者の記憶にも残り続けるすっごい素敵なキャラだなーと改めて………やっぱ泣けてきたわ!

 

 

 

サクっと書くつもりが長くなってしまったので今回はこのへんで。

次回はわたしの一番好きな、そしてみんな大好きなあの卑劣キャラの話をしまーす。

お楽しみに。